2014年3月25日火曜日

ウクライナ(4):「強国復活」はロシアと中国の夢、ロシアの真の敵は中国、北方四島というジョーカーをどう使うか

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レコードチャイナ 配信日時:2014年3月25日 6時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=85475&type=0

中国はロシアの強硬な外交をまねる必要はない―中国メディア


●23日、ロシアは西側からのあらゆる脅威を無視して、瞬く間にクリミア半島をめぐる現在の局面を作り出した。このことは中国の人々に極めて深い印象を与えた。写真は中国で行われた中ロ合同軍事演習でのロシア軍。

 2014年3月23日、ロシアは西側からのあらゆる脅威を無視して、瞬く間にクリミア半島をめぐる現在の局面を作り出した。
 このことは中国の人々に極めて深い印象を与えた。
 中国もロシアの強硬な外交手段に倣うべきだという人は多く、
 こうした人々は中国が周辺国との摩擦を処理する上でさまざまなことを考慮し過ぎ、態度がはっきりしないことに不満を抱いているのだ。

 プーチン大統領は確かに真正面から西側に挑戦状を突きつけており、クリミアの危機はソビエト連邦の解体以来の国際関係における一里塚となる事件だ。
 西側は戦略的なライバルに対し、珍しく怒りをこらえて我慢強い態度で臨み、ロシアの人々はクレムリンの軽率にみえるやり方に快哉を叫んでいる。

 中国がウクライナ情勢から読みとるべき教訓は、
 決してロシアのやり方を真似してはならない
という教訓だ。
 ロシアの外交手腕に学ぶべきところがあるのは確かだが、中国がそのやり方をコピーしてはならない。

 欧州とアジアにまたがるロシアは、世界の戦略的勢力図の中で独特の個性をもった地域だ。
 資源、イデオロギー、地理の面で特異な存在でもあり、総合的な実力はそれほど高くないが、これといって目立った弱点もなく、わかりにくい点がいろいろあり、ロシアからの挑戦が西側世界にとって何を意味するのか、米国や欧州ははかりかねている。

 かつてのソ連は西側にとって最大のライバルで、冷戦時代にはモスクワのいかなる「拡張的行動」も西側の強力な反対に遭ってきた。
 今では西側はロシアの脅威がどれほどのものか、いささか判断に迷っており、時にはロシアを重視し、時には重視しない。
 西側はここ数年、東に拡大してロシアの台頭を抑えており、ロシアの政権中枢を追い込んでいた。
 クリミアの危機が米国の政権中枢にもたらした挫折感・敗北感は米国の面目を失わせ、米国や西側が実際に感じた脅威を上回るとみられる。

 西側は大声で騒ぎ立て、ロシアを西側が主導する欧州の秩序にとっての厄介事だとしている。
 だが西側諸国はプーチンが主導するロシアが覇権を求めて捲土重来(けんどちょうらい)を果たせると思っていない。

 米国と西側諸国が最も重視するのはやはり中国だ。
 中国の国力の伸びには米国を凌ぐ潜在力がある。
 西側の人々は、未来の中国は現在の国際政治・経済の秩序をひっくり返すだけの力を備えるが、
 ロシアにはそんなことはできないとの見方を示す。
 ロシアにとってみれば、中国は西側の圧力を分散する戦略的な牽制力であり、西側のロシアに対する挑戦的な見方を和らげており、プーチン大統領に外交手段を駆使して西側に対し柔軟な手腕を用いる可能性を与えているといえる。

 中国は大国外交の新人であり、西側世界と数百年にわたり争ってきたロシアの熟練ぶりにはかなわない。
 だが中国には中国の明確な戦略があり、国の進む方向は明らかで、目標や任務の優先順位もはっきりしている。
 中国は今後数十年、さらには数百年を視野に入れて国の計画を立てている。
 中国はこれまでに民族復興という最大の目標を放棄したことはない。

 中国の国力は徐々に強大化しているが、弱点も目立つ。
 西側と中国とのゲームはロシアとのゲームよりも手数が多い。
 西側との対立を激化させることは中国にとって賢明なやり方ではない。

 中国は現在、西側世界と複雑な関係にあり、敵でもなければ友人でもない。
 協力できる点は、対立する点や衝突する点よりも多い。
 こうしたことが中国が世界的な実力レースで直面する頭打ちという戦略的圧力を大幅に緩和する役目を担っている。
 中国と西側は相互に警戒し、けん制しあいながら、協力できる面も幅広い。
 中国社会はすでにこうした状態に慣れており、多くの人が西側と硬直した関係になることを望んではいない。

 ロシアはクリミアでタイミングをはかり、地理的条件を利用し、人々の団結を促し、現地の各種の条件はロシアの一気呵成の行動を支援する。
 中国周辺の問題はこれとはまったく異なる。
 東アジアでは事態をやり過ごしていく必要があり
 これは時間がかかり、爽快なやり方でもないが、
 中国の国益を最大限に実現することができるのはこのやり方だ。

 ロシアはクリミアですさまじい攻勢をかけるが、最大の戦略は守勢に回ることだ。
 中国は現在の世界で最大の戦略的パワーの持ち主であり、経済分野を手始めとして、西側は中国に対し徐々に守りの状態に入っている。

 中国とロシアは全面的な戦略的協力パートナーであり、両国にはそれぞれ歴史がある。
 中国と西側は接触する面はより大きいものの、接触は相対的に低調だ。
 国際政治で一番目の指標となるのは国の実力であり、中国が何を言うかは時には重要でない。
 実力が高まった現在の中国に対して、好き勝手なことをする国はない。

(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)



レコードチャイナ 配信日時:2014年3月25日 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=85415&type=0

「強国復活」はロシアと中国の夢、米国は日韓など同盟国を支援し対抗を―米誌


●22日、米誌ウィークリー・スタンダードは、クリミア危機が米中関係に与える影響について分析した。強国復活を目標とするロシアと中国をリスクだと分析。日韓など同盟国を支援して対抗するべきと説いている。写真はモスクワ、クレムリンを守る警備兵。

 2014年3月22日、米誌ウィークリー・スタンダードは、クリミア危機が米中関係に与える影響について分析した。

 米国にとって中国は長期的な安全リスクの対象だった。
 しかしクリミア危機がその状況を変えた。
 再びロシアが最大のリスクとして浮上することになった。
 しかし、考えてみれば中国とロシアには多くの相似点があり、類似したリスクと言えるだろう。

 その共通点とは強国復活を目指している点だ。
 プーチン大統領は「ロシア連邦解体は20世紀最大の地政学的災厄」だと明言。
 強大なロシア復活を目指した動きを続けている。
 一方、中国は19世紀から20世紀を日本や欧米に蹂躙された屈辱の時代ととらえ、大国復活という「中国の夢」を目標としている。

 クリミア危機で東アジアにおける米国の影響力が弱まるなか、中国は今なにかを獲得できないかと虎視眈々と狙っている。
 米国はそれを許してはならない。
 中国の国力と地位は向上が続いているが、日韓など中国周辺の同盟国を強化し対抗させることが重要だ。


 各国のメデイアはそれぞれ意見が異なっていて、やはり面白い。


レコードチャイナ 配信日時:2014年3月28日 9時14分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=85673&type=0

クリミア危機で孤立のロシア、中国の「教師」から今や原料供給者に
=立場が逆転―米誌


●25日、米誌・ビジネスウィークのウェブサイトは、ロシアのプーチン大統領が「クリミア併合によってG8を追放(停止)されても構わない」との声明を出し、「ロシアには他にも多くの友人がいる」と述べたことを伝えた。資料写真。

 2014年3月25日、米誌・ビジネスウィークのウェブサイトは、ロシアのプーチン大統領が
 「クリミア併合によってG8を追放(停止)されても構わない」
との声明を出し、
 「ロシアには他にも多くの友人がいる」
と述べたことを伝えた。

 プーチン大統領の言う「友人」の一つに中国があるが、ここ数十年、両国は外交、貿易関係を強化し続けている。
 ブルームバーグは、
 「クリミア危機によってロシアは中国に向けてより積極的に石油を輸出するようになる。
 欧州は石油価格の高騰に見舞われ、米国は中東への依存を高め、石油政治が再び生まれる」
と伝えた。

 だが、同記事はこのようにも指摘する。
 注目するべきは、ロシアから中国に輸出されるのがハイテク設備ではなく、石油である点だ。
 ロシアは中国の教師だったが、今や立場が下になり、中国に原料を提供するという点で価値を持つようになってしまった。
 プーチン大統領はバツが悪いことだろう。

 国連商品貿易統計データベースによると、2000年の時点でロシアの対中輸出に占める鉱物性燃料と石油製品の占める割合は7%にすぎなかったが、2012年時点で、石油関連製品がロシアの対中輸出に占める割合は70%にまで増加している。

 これについて、記事ではロシア語で「付属物」という意味の単語を引き合いに出し、
 「西方への拡大を続けることで、プーチンはロシアを東方で台頭を続ける中国の付属物にしてしまうかもしれない」
と述べている。


 ロシアにとって一番の敵国は中国になる。
 なにしろ長い地続きの国境線を持っており、いつどこで何が起こっても不思議ではない関係である。
 ロシアの真の敵はアメリカではない。
 アメリカとロシアは鉾を交えたことはない。
 ただ冷戦時に二大大国となり、一方は資本主義を他方は共産主義でイデオロギーをリードしたにすぎない。
 ソ連はロシアに縮小したが、まだこの二大大国の夢を追ってアメリカと対立する姿勢を鮮明にしている。
 ただロシアとヨーロッパの因縁は深く戦争の歴史でもある。

 今後の中国の台頭からして、これからロシアに立ちふさがるのはアメリカではない。
 中国である。
 だが、いま中国はロシアの軍事品とエネルギーの大切なお得意さんであるので粗末には扱えない。
 しかし何時か中国がロシアを不要と感じる時がきたとき、間違いなく中国はロシアに歯向かうだろう。

 中国は国土をロシアに奪われた、という教育をしている。
 wikipediaでは
 『中国の歴史教科書には
 「極東の中国領150万平方キロが、不平等条約によって帝政ロシアに奪われた
との記述がある
と述べている。
 今は中国としてはどうしてもロシアの協力が欲しい。
 だから事を荒立てたくない。
 だが、中国としてはいただけるものを頂いたら、ロシアと対峙することはいとわないだろう。
 「中国の夢」の中にはこの「150万平方キロ」の回復も含まれている。
 ちなみに「150万平方キロ」とはいかほどか。
 日本の面積は「約38万平方キロ」である。
 つまり日本の4倍にあたる国土をロシアに奪われたと感じているのである。
 中国は世界最強の陸軍を持つ。
 中国が動く時とは陸軍が動くときである。
 条件が揃ったときの最大のターゲットはロシアになる。
 
 この程度のことはロシアも重々承知している。
 ためにロシアとして欲しいのは中国を牽制できる勢力である。
 ならアメリカとなるが、今のアメリカにはその意志がない。
 それにアメリカは中国と国境を接している国ではない。
 そこで浮上してくるのが日本。
 アジアで唯一中国を牽制できる国が日本である。
 日本が中国に対峙しているかぎりはロシアは安泰でいられる。
 ロシアにとってこの対中国の駒をどう動かすかがロシアの安全保障になる。
 それにロシアは北方四島というジョーカーを持っている
 この手札をいつどんな形で使うかである。
 しばらく寝かせておくか、それとも配るタイミングを見定めて切ってみせるか。
 ロシア外交の腕のみせどころだろう。
 客観的にみて、様子見の状態が今後も継続されるだろう。


2014.04.07(月)  Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40380

貿易関係を見直し、アジアを向くロシア
(2014年4月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 ロシアと欧州の関係が悪化するなか、ヤマロ・ネネツ自治管区のドミトリー・コブイルキン知事は不安に苛まれているはずだ。
 ヤマロ・ネネツは北極圏をまたぐ広大な地域で、知事はロシア屈指の資源豊富な地域を運営している。
 だが、この自治管区はロシアでも特に欧州への依存度が高い地域で、大量に生産される石油とガスの大半を欧州に売っているのだ。

 ところが、コブイルキン知事は笑みを浮かべている。
 「中国が『ガスを売ってくれ!』と言ってくる。
 彼らにとっては、少なくとも200年にわたりガスを供給できるパートナーを持つことが重要だ。
 我々にはそれができる
と知事は言う。

■欧米との関係悪化で東方シフト加速か

 クリミア併合が引き起こした危機で経済が大きく揺らぐなか、
 ロシア政府はアジアに向くようになった。

 ロシアのアレクセイ・ウリュカエフ経済発展相は言う。
 「アジア太平洋地域は世界の経済成長の中心地だ。
 我々はこれまで、望んでいたほど積極的にこの地域との協力関係を築いてこなかった」

 中国、日本、韓国相手のロシアの貿易額は昨年、合計1500億ドルで、欧州との貿易額の3分の1程度だった。
 2012年末時点でロシアの対内直接投資残高は4960億ドルだったが、これら東アジア3カ国による投資残高はわずか61億ドルだった。

 ロシアのアナリストらは、ロシアと欧米との関係悪化がこの状況を変えると話している。
 「ウラジーミル・プーチン大統領は長年、東方シフトについて語ってきた」。
 外交・防衛政策会議の議長を務めるフョードル・ルキヤノフ氏はこう言う。
 「ウクライナ危機は、もっと早く前進することを正当化するイデオロギー上の理由を与えてくれる」

 これは見た目より難しい。
 「我々が目の当たりにしているのは、複雑な戦略的再編にほかならない」
とロシア科学アカデミー極東研究所のミハイル・チタレンコ所長は言う。
 「我が国の政界エリートは欧州からカムチャツカまで広がる国としてロシアを語りたがるが、ウラル山脈の先について関心を持ったことがない」

 最初の試金石となるのが、ロシア国営企業ガスプロムが中国にガスを供給する予定の、延び延びになっている契約だ。
 次回の交渉は4月8日に予定されている。

■最初の試金石は中国との貿易協定

 ロシアの消息筋によれば、ロシア政府が今、以前よりこの契約を必要としているという感覚のせいで、価格について合意することが一段と難しくなるという。
 だが、消息筋はプーチン大統領が来月北京を訪問する時に契約に署名されることを確信している。
 あるロシア政府関係者は
 「シベリアと極東地域のインフラ開発での中国の役割を含む大きな包括協定にガス供給を組み込めるだろう」
と話している。

 この目的にかないそうなプロジェクトは、3つの石炭鉱床の開発と、シベリアの老朽化した鉄道システムの近代化だ。

 だが、ロシアのアナリストらは、ロシア政府は投資家として中国のより大きな役割を黙認しなければならないと考えている。
 カーネギー財団モスクワ・センターのドミトリー・トレーニン所長は
 「中国は、ただの買い手になるだけでなく、プロジェクトの権益を持てるエネルギーパートナーシップを望んでいる」
と言う。
 ロシア政府は、国際舞台で中国の支持を得ることも期待している。

 だが、そのようなパートナーシップは、限定的で、慎重にバランスを取ったものにとどまりそうだ。
 13億人の人口を擁し、耕地が足りない中国は、広大で資源に恵まれ、人口の少ないシベリアを圧倒しかねないという不安は、ロシア人同士の会話の定番のテーマだ。

 さらに、中国が1972年にソビエト連邦を敵に回して米国の味方についた時の記憶から、ロシア政府には中国に対する根深い不信感がある。

 中国社会科学院の米国専門家である黄平氏は、
 「中国にとって、プーチンを支持すると同時に米国、欧州連合(EU)とうまく付き合うことは非常に難しいが・・・それが中国政府がやりたいと思っていることだ」
と言う。

■その他アジア諸国とのバランスも重視、
 北方領土問題解決のチャンスも?

 ロシア政府は中国と他のアジア諸国とのバランスを取ろうとしている。
 「日本は技術の源泉として、韓国は投資の源として見られている
とトレーニン所長は言う。
 ロシアは、ベトナムをロシア主導の関税同盟と結び付ける貿易協定について同国と協議しており、
また経済協力プロジェクトに参加するようインドを誘っている。

 日本は大きな関心を抱いている。
 日本政府は米国の対ロ制裁に加わると見られているが、係争中の北方領土を巡って問題が起きないよう控えめな態度を取っている。

 「我々は既に中国、韓国と領有権問題を抱えており、ロシアとまた別の戦線を構える余裕は絶対にない」。
 モスクワ在住のある日本人外交官はこう語る。
 「我々としては、西側との問題の結果としてロシアが中国の胸の中に飛び込んでいくことも非常に好ましくないと思っている」

 日本は外相のモスクワ訪問を延期した。
 だが、プーチン大統領による今秋の東京訪問計画はまだ予定通りだ。
 アナリストらは、この状況は北方領土問題を解決するチャンスを生み出すと考えている。
 「クリミアを手に入れた後、プーチンは何かを与える余裕がある
と前出のルキヤノフ氏は話している。

By Kathrin Hille in Moscow
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レコードチャイナ 配信日時:2014年4月8日 17時54分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=86182&type=0

プーチン大統領の新戦略、日中韓の取り込みへ動く―中国メディア


●7日、和訊は「プーチンの新戦略:日中韓などのアジアの国を取り込む」と題する記事を掲載した。

 2014年4月7日、和訊は
 「プーチンの新戦略:日中韓などのアジアの国を取り込む」
と題する記事を掲載した。

 クリミア情勢によって欧州で孤立したロシアは、アジアに盟友を求めはじめた。
 日中韓はその最初のターゲットとなる。
 中国にとっては喉から手が出るほどほしい天然ガスのほか、シベリアのエネルギー開発でもロシアと協力するチャンスだ。

 ロシア政府関係者は「プーチン大統領はかねてよりアジアに目を向けた政策を意識してきたが、ウクライナ危機がその理想的な環境を提供した」と話している。
 この政策の試金石となるのが、ロシアの国有企業・ガスプロムと中国による天然ガスの供給に関する協議だ。
 この協議は価格面で折り合いがつかず、すでに十数年間もまとまっていない。
 もしロシアが譲歩する形で協議の進展が図られれば、ロシアは東アジア政策で良好な基礎を築くことになる。

 英紙フィナンシャル・タイムズは、ロシア政府関係者の話を引用して
 「協議で妥協することは難しいが、最終的には5月のプーチン大統領の訪中の際にはまとまるとみている」
としている。
 また、専門家は、ロシア政府は中国に対し、ロシアへの投資においてより大きな役割を果たすことを認めるだろうとみている。
 カーネギー国際平和財団モスクワ・センターのドミトリー・トレーニン所長は
 「中国はエネルギー開発においてロシアのパートナーになりたいと考えている」
と指摘。
 一方で、ロシアは国際社会での中国の支持を取り付けたい考えだ。

 ロシアは中国とほかのアジアの国々とのバランスを取る必要もある。
 日本の技術力と韓国の投資は、どちらもロシアにとって必要な要素だ。
 また、ロシアはすでにベトナムと貿易に関する協議を進めており、インドも取り込みたい考えだ。

 日本は米国とともにロシアへの制裁を行う一方で、北方領土の問題からロシアとの関係悪化は避けたいところだ。
 加えて中国とロシアが接近しすぎることを快く思わないだろう。
 米国への配慮から日本は外相のロシア訪問を延期したが、今秋のプーチン大統領訪日の計画に変更はない。
 専門家は、
 「現在の情勢は日本とロシアが領土問題を解決する良いきっかけを提供しているといえる」
としている。