2014年4月19日土曜日

中国で何が起こっているのか?-(2):「中国が降参モード」入ってきているのか?「反反日派」の台頭?

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レコードチャイナ 配信日時:2014年4月19日 16時4分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=86782&type=0

習近平や李克強に代わって、胡徳平や汪洋を前面に、中国の対日政策に変化の兆し―香港紙


●17日、胡耀邦元総書記の長男、胡徳平氏が8日に安倍首相と会談したことがわかった。汪洋副首相も北京で河野洋平氏と会談しており、香港紙は「中国政府の対日政策に変化あり」と指摘している。写真は胡徳平氏。

 2014年4月17日、訪日した胡耀邦(フー・ヤオバン)元中国共産党総書記の長男、胡徳平(フー・ダーピン)氏が8日に安倍首相と会談していたことがわかった。
 さらに汪洋(ワン・ヤン)中国副首相は北京で河野洋平氏と会談している。
 こうした状況について、香港紙・大公報(電子版)は
 「中国政府の対日政策に変化の兆しが見える」
と指摘した。

 胡徳平氏は習近平(シー・ジンピン)国家主席と直接話ができる人物。
 このため、日本政府は胡徳平氏をVIP待遇で迎えた。
 6日から13日の訪日スケジュールのなか、胡氏は福田康夫元首相、鳩山由紀夫元首相、岸田文雄外相、菅義偉官房長官と相次いで会談した。
 会談の内容は明らかにされていないが、硬直する日中関係の改善に向けての話し合いが行われたもよう。
 一方、汪洋副首相は15日、河野洋平氏率いる日本国際貿易促進協会訪中団と面会し、日中間の経済協力について意見交換を行った。

 香港紙・明報は
 「胡徳平氏は単なる共産党員の肩書きしかないが、『準特使』の身分で訪日。
 日本に対するこれまでの中国政府の冷淡な態度に比べると、大きな変化だ」と指摘。
 その理由について、
 「中国経済は先行き不安であり、日中貿易額が2年連続で減少。
 日本の最大輸出国は中国から米国にとって代わられた。
 政治関係の悪化から両国の国民が互いを敵視していては経済貿易に影響が出るからだ
と説明している。


 中国で何が起こっているのか?
 というのは誰もが興味のあるところ。 
 上の記事の最後の部分、
 「日本に対するこれまでの
 中国政府の冷淡な態度に比べると、大きな変化だ
 ここで疑問がでる。
 なぜ、ここにきて突然に冷淡な態度を翻すような行動に出ているのか。
 つづいて記事はこう書く。
 「中国経済は先行き不安であり、日中貿易額が2年連続で減少。
 日本の最大輸出国は中国から米国にとって代わられた。
 政治関係の悪化から両国の国民が互いを敵視していては経済貿易に影響が出るからだ

 これは何だ!
 中国はこれから長期戦にはいる予定ではないのか?
 経済封鎖を含めて日本を締め上げる作戦ではないのか。
 いや、現実はどうも逆のようである。
 貿易が減少して、中国経済の停滞とともに日本との関係不振が大きく影響を及ぼすようになってきた。
 このまま長期戦に入ると日本より中国が先に参ってしまう。
 日本の降参を待つどころではなくなってしまう。
 というわけになる。
 「日本降参」のシナリオは有効性を失い
むしろ
 中国降参」のシナリオの方が現実味を帯びてきた
ということになる。 

 日本は中国依存の経済から抜け出し、
 その分をASEANなどに振り向けたい
と考えている。
 よって
 中国との経済関係が少々希薄化することにためらいはない。
 だが、中国側はそうはいかないようだ。
 「日本なしでは中国はヤバイ」。
 それがこの2年の反日の動きの中から実感できたということなのだろうか。
 「景気後退の日本はこの中国という巨大な市場を絶対に手放すはずがない
と思い込み、だから
 強気に出れば日本は必ず降参するはずだ
というのがこれまでの考え方であり、それにそった対日政策つまり反日高揚を実行してきた。
 しかし経済減速が明らかになってきたいま、もし7%台の成長を維持しようとしたら日本との経済交流はぜひにでも繋いでおかねばならない。
 2,3年もたてばローエンドな製品がASEANの各地から世界に流れて出てくる。
 中国はこれと競争しなければならない。
 相当に食われることは考慮しておかねばならない。
 ミドルエンドにシフトするには日本の協力が欲しい。
 ハイエンド製品ともなるとその8割を国産化できてもコアになる部分が日本からの入に仰がねばならない。
 中枢部分を確保できなければそれはゴミになってしまう。
 そのためにも日本を手放すことはできない。
 
 「中国政府の冷淡な態度に比べると、大きな変化」
とは、日本が変化してない状況では、
 中国が降参モード」入ってきている
ということになる。
 メンツを重視する中国が降参するなんてことは口が裂けても言えないから
 「日本の強い要望に対し、中国は哀れみをかけるべきだと判断し」
といった文言で対応することになるのだろうか。
 でも、そんなことあり得るんだろうか。

 思うに習近平は「反日一本」だろう。
 中国政府をその方向で引っ張ってきた。
 独裁を目論む習近平が自己の政策を自分の意志で変更するとは思えない。
 だが、ここにきて将来を見渡したときにこのまま反日を続けてていいのかと考える勢力が当局内で少しづつ大きくなってきた。
 これまではその力を抑え込んできた。
 しかし、反日政策は思ったほどのダメージを日本に対し与えることができなかったことが明瞭になってきた。
 それ以上に行く先々で「反中国包囲網」まで画策されることになってしまった。
 また、この反日姿勢をうまく利用されて戦後2/3世紀にわたってタブーであった日本の軍事力拡大に手を貸すほどにまで進展してしまった。
 「中国の夢」の行き先に立ちはだかるのは
 「中国の反日政策で防衛力強化を実行できた日本
となれば、これは皮肉の一言にならざるをえない。
 かくして何ら成果をもたらさないだけでなく、反対にダメージすら受けることになってきたいま、
 これ以上、反日を続けるべきでないとする勢力が力を増してきた、
 それはついに習近平が抑え込める限界を超えてしまった、
 こんな状況ではないのだろうか、中国政府内部は。

 つまり習近平の政策の一部に反論を唱える勢力があり、反日に関してはその勢力が習近平を翻らせるほどに力を持ってきているということになる。
 当局内部は決して一枚岩ではないかもしれない。
 日韓関係はバカバカしさが先行するどうでもいいことだが、
 まさに日中関係はゲームである。
 反日に関しては当局内で綱引きが行われており、これまでは反日が圧倒的に強かったが、
 今は徐々に「反反日派」が勢いを盛り返して来ているといったところだろうか。
 「反日派」はどちらかと言えば「政治主導派」で民族主義思想の集団、
 これに’対して「反反日派」は「経済主導派」で国際協調主義派の集団、
といえるかもしれない。
 メデイアの主張も数日前とは気持ち悪いほどにガラリと趣が変わって’きている。
 なにか大きな下心があるような’雰囲気をガンガンに撒き散らしている。
 環球時報はご存知のように中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』の国際版であり、過激なナショナリズム的発言で知られているメデイア。
 反日の急先鋒であるのだが、それが変心しているウス気味悪さは格別なものである。


レコードチャイナ 配信日時:2014年4月19日 21時6分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=86827&type=0

中国が日本から学ぶべきことは多い、
日中友好をタブー視してはならない―中国紙

 2014年4月18日、中国紙・環球時報
 「中国は多くのことを日本から学ぶ必要がある、日中友好を大切にすべき」
と題した記事を掲載した。以下はその概要。

 1950~60年代、日本と中国は敵対関係にあった。
 しかし、両国国民による草の根交流は続き、1972年の日中国交正常化につながった。
 日中共同声明と日中平和友好条約を基に、両国の友好関係はその後40年間続いたが、2012年9月の日本政府による尖閣国有化により、今も硬直状態が続いている。

★.この状況を打破するには、40年以上も前に締結した日中共同声明や日中平和友好条約を含む
「4つの政治文書」の見直しが必要だ。
 日中関係の基礎となるこれらの文書を見直し、改正することで、両国政府間の信頼関係を再構築することができる。

 最近、日本と中国では「日中友好」がタブーになっている。
 だからこそ、日中友好の重要性を強調したい。
 歴史問題で中国を刺激するような姿勢を示す安倍政権に対し、日本社会ははっきりと抗議すべきだ。
 中国は改革開放の過程で日本が助けてくれたことを忘れてはならない。

 中国の経済規模が日本の2倍になったといわれているが、国民1人当たりのGDP(国内総生産)は日本の5分の1でしかない。
 中国はまだ多くのことを日本から学ぶ必要がある。
 だからこそ、日中友好は重要なのだ。



【輝かしい未来が描けなくなった寂しさ】



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