2014年5月18日日曜日

アジアのトラブルメーカー中国(24):落とし所を探るベトナム、中国は長期化を望む

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●JNNニュース


CNN ニュース 2014.05.18 Sun posted at 17:47 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35048065.html

中国、ベトナムから自国民退避を加速 南シナ海での対立で
ベトナムから中国人3000人が避難


●反中デモに備えるベトナムの治安部隊

香港(CNN)
 中国の国営新華社通信は18日、ベトナム内での反中デモの高まりを受け、これまで3000人以上のベトナム在住の中国人が同国外へ退避したと報じた。
 デモは、ベトナムが領有権を主張する南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島近くでの中国企業による石油掘削作業の着手が誘因となった。

 新華社は中国の交通運輸省の情報として、船舶5隻をベトナムに送り、より多数の中国人の出国支援に当たると伝えた。
 船舶の1隻は既に海南島(省)から出港した。

 新華社によると、中国系の工場を襲うなどしたデモで中国人2人が死亡、100人以上が負傷した。
 重傷を負った16人は18日朝、中国当局が手配した医療専門機でベトナムから離れた。

 今回のデモは特にベトナム中部ハティン省で激化し、中国や台湾系の工場を中心とする外国資本の工場での放火や略奪が続いた。
 中国当局はベトナム政府に対し再三、デモに伴う暴動鎮圧、中国人保護や被害者への支援を要求した。

 ベトナム内でのデモ活動は通常禁じられているが、当局は今回、黙認の姿勢を示した。
 ただ、工場襲撃などの過激行動の発生後、規制に乗り出している。

 国営ベトナム通信(VNA)は17日、チャン・ダイ・クアン公安相の発言を引用し、デモなどに絡み容疑者数百人を逮捕したと伝えた。
 デモ規制の警官数十人が負傷したとも報じた。

 一方、パラセル諸島近くでの両国船舶のにらみ合いに緩和の兆しはなく、ベトナム通信は17日、中国側はパラセル諸島近くに設置した海上油井設備周辺への軍用船を増強させたと伝えた。


 どこで手を打つか、ベトナムは探っている。
 中国が手を引かないことは分かっている。
 よって、どこかでベトナムは手を打たないといけない。
 いわゆる落とし所である。
 ベトナムとしては十分に反中感情を見せつける必要がある。
 だが、おそらく中国に経済的に逃げられてしまうことは避けたいと思っているだろう。
 中国としては煽りに煽りたい。
 ベトナムの責任が重くなるように重くなるようにもっていきたい。
 そしてベトナムが頭を深く垂れることで尖閣で傷ついた自尊心の回復を願っている。
 ベトナムには中国のその感情はわからない。
 よって中国とベトナムという二国間の諸事情によって妥協が図られることになる。
 だが、中国としてはこの状態を少なくともあと1年くらいは続けていたいと思うだろう。
 安易な妥協は尖閣の屈辱」晴らすにはとても間に合わないからである。

 だが、中国としてはあまりに安易にベトナムを追い詰めてはならない。
 もしベトナムが
 『負けられません、勝つまでは
といった状況にまで進むとしたら中国の失敗になる。
 なぜならそれは明確に中国に歯向かうことになるからである。
 それ以前に、その状況に進むとみたら日本やアメリカが積極的にベトナム支援に乗り出すだろう。
 それは中国にとって尖閣に続く失敗となってしまう。
★.中国にとって海洋境界線を長く持つベトナムと
★.陸上境界線を長くもつミヤンマーは
 慎重に取り扱わねばならない国である。
 これまでこの二国は中国の傘下にあった。
 だが今後はこれまでのことを忘れた方がいい。
 兵器の数で中国は脅してくるであろうが、逆にASEANは国の数で中国を脅してくる可能性を持っている。
 兵器の数は国の数か、どちらに軍配があがるかはわからない。
 しかし、尖閣における日本の毅然とした中国への対応を実感したとき、
 もはや中国の脅威はこれまでの半分くらいには落ちている。
 つまり
 「中国、なにするものぞ!」
といった気分になってくる。
 中国とベトナムの綱引きはその結末がどうなるのか、おそらくそれが中国の命運を分けることになるだろう。
 尖閣で敗れた中国には後がない。
 慎重の上にも慎重が求められてくる。

 でもどう見ても 
 『中国という国は外交が下手だ!
といえる。
 これでは、これから世界を渡っていけるのだろうか
と疑問になってしまう。
 もうちょっと引けば、すべてが丸く収まるところを、あえて角突き合わせるような行動を行っている。
 習近平の限界なのかもしれない。


読売新聞 2014年05月18日 19時55分
http://www.yomiuri.co.jp/world/20140518-OYT1T50092.html?from=ycont_top_txt

反中デモ、ベトナム一転規制…経済悪影響を懸念

 【ハノイ=池田慶太】ベトナム政府は18日、中国が南シナ海のパラセル(西沙)諸島付近で石油掘削作業を始めたことを契機に各地で起きている反中デモについて、一転して規制強化に乗り出した。
 対中依存が進む経済への悪影響を懸念したためとみられる。

 この日、インターネット上では「全国一斉デモ」が呼びかけられていたが、治安当局が監視や警戒を強めて抑え込んだ。
 南部ホーチミンでは市民約100人がデモ行進を始めたが、間もなく治安当局が強制的に解散させた。
 ハノイの中国大使館近くでは、当局が歩道や公園を封鎖し、100人超の警官らが厳重警備にあたった。
 市民十数人がベトナム国旗などを掲げて抗議したが排除された。

 中国が石油掘削を始めた5月上旬以降、ベトナム政府は「愛国心の表れ」として、原則禁止されているデモを黙認してきた。



ウォールストリートジャーナル 2014 年 5 月 18 日 13:21 JST
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304408504579568992149723768?mod=WSJJP_hpp_RIGHTTopStoriesFirst

中国人3000人超がベトナムから退避




●ベトナム南部ビンズオン省の工業団地での反中国デモでベトナム国旗を掲げる抗議者たち(13日) Reuters

 【北京】南シナ海での領有権をめぐり中国と対立しているベトナムで反中デモが激化していることを受けて、中国政府は3000人を超える中国人をベトナムから退避させた。
 中国国営の新華社通信が18日に報じた。

 中国政府は複数の航空機や船舶をチャーターし、退避者を帰国させた。
 ベトナムでは先週、反中デモが暴動に発展、中国人2人が死亡したほか100人以上が負傷した。

 退避した人の中には重傷を負った16人と、ベトナムのハティン県で鉄工所の建設に携わっている中国企業、中国冶金科工股份の社員も含まれている。

 中国が南シナ海の海域に石油掘削装置を設置したことを受けて、この海域の領有権を主張するベトナムでは先週、暴徒化したデモ隊が工業団地で略奪を行ったり工場に放火したりする事態が発生していた。

 これに先立つ新華社報道によると、中国の郭声琨公安相は17日、ベトナムのチャン・ダイ・クアン公安相と電話会談を行い、反中デモから中国の国民と企業を保護するよう要請していたチャン公安相はベトナムが事態に「ゆるぎない責任」を負うと述べていた。

  新華社によると、郭公安相はチャン公安相に対し、暴動に「大きな衝撃を受け、憤りを感じている」と述べた。
 暴動に対するベトナム政府の対応に不満があることも伝えていた。

 チャン公安相は暴動が発生した地域に多数の警官を派遣しており、中国人に危害を加えた容疑者を逮捕したと伝えたという。

 ベトナム政府関係者は17日、暴動後、違法な暴力の拡大を阻止するためにあらゆる措置を講じていると述べた。
 暴動で放火や破壊された工場の多くは台湾企業など中国企業ではない企業が所有するものだった。

 ベトナム公安省のホアン・コン・トゥ氏は首都ハノイで記者会見を行い、
 「事態は沈静化している。
 窃盗や妨害工作、当局に抵抗した容疑で300人以上を逮捕した」
と述べていた。

 公安省によると、14日夜、ハティン省にある台湾のフォルモサグループの製鉄所で暴動が発生し、中国人2人が死亡、140人が負傷した。

 ベトナム外務省関係者は暴動の被害を受けた工場を支援するために必要な対策を行うと述べたものの、詳細については明らかにしていなかった。



CNNニュース 2014.05.18 Sun posted at 17:47 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35048065.html?tag=top;topStories

中国、ベトナムから自国民退避を加速 南シナ海での対立で

香港(CNN)
 中国の国営新華社通信は18日、ベトナム内での反中デモの高まりを受け、これまで3000人以上のベトナム在住の中国人が同国外へ退避したと報じた。
 デモは、ベトナムが領有権を主張する南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島近くでの中国企業による石油掘削作業の着手が誘因となった。

 新華社は中国の交通運輸省の情報として、船舶5隻をベトナムに送り、より多数の中国人の出国支援に当たると伝えた。
 船舶の1隻は既に海南島(省)から出港した。

 新華社によると、中国系の工場を襲うなどしたデモで中国人2人が死亡、100人以上が負傷した。
 重傷を負った16人は18日朝、中国当局が手配した医療専門機でベトナムから離れた。

 今回のデモは特にベトナム中部ハティン省で激化し、中国や台湾系の工場を中心とする外国資本の工場での放火や略奪が続いた。
 中国当局はベトナム政府に対し再三、デモに伴う暴動鎮圧、中国人保護や被害者への支援を要求した。

 ベトナム内でのデモ活動は通常禁じられているが、当局は今回、黙認の姿勢を示した。
 ただ、工場襲撃などの過激行動の発生後、規制に乗り出している。

 国営ベトナム通信(VNA)は17日、チャン・ダイ・クアン公安相の発言を引用し、デモなどに絡み容疑者数百人を逮捕したと伝えた。
 デモ規制の警官数十人が負傷したとも報じた。

 一方、パラセル諸島近くでの両国船舶のにらみ合いに緩和の兆しはなく、ベトナム通信は17日、中国側はパラセル諸島近くに設置した海上油井設備周辺への軍用船を増強させたと伝えた。



AFP BBニュース 2014年05月18日 16:16 発信地:北京/中国
http://www.afpbb.com/articles/-/3015195

反中デモを受け中国人3000人以上が出国、ベトナム


●ベトナム・ハノイ(Hanoi)の中国大使館近くの通りで、人々に退去するように求める警察官(…

【5月18日 AFP】(一部更新)中国が南シナ海(South China Sea)に石油掘削施設を設置したことを受けて激しい反中デモが起きたベトナムから、中国政府は17日午後までに中国人3000人以上を出国させた。
 国営新華社(Xinhua)通信が18日報じた。

 新華社によると、反中デモで重傷を負った中国人16人も18日朝、中国政府が派遣した医療設備を備えたチャーター機でベトナムから出国したという。
 16人が勤めている企業は明らかにされていない。
 中国は自国民を避難させるため船舶5隻もベトナムに向かわせた。

 ベトナム当局によると先週の反中デモで中国人2人が死亡、140人以上が負傷した。
 法律に違反したとして300人以上が訴追されている。

 ベトナムの市民グループは17日、新たな反中デモをベトナム全土で18日に実施するよう呼び掛けた。
 ベトナム政府は17日、抗議行動が大きくならないよう警備を強化するよう全国の関係部門に命じた。

 ベトナムの首都ハノイ(Hanoi)では数百人の制服・私服の警察官が、中国大使館などデモが行われるとみられる場所への通行を制限し、抗議行動を阻止した。
 反中活動家のブログによると、警察はハノイ以外の幾つかの都市で多数の活動家を拘束し、反中デモの実施を阻止したという。

  ベトナム政府によると先週、国内58省と5政府直轄市のうち22省/直轄市で反中デモが発生。
 暴徒化したデモ隊が中国と関係がある外資系企業や工場に放火するなどして、400社以上が影響を受けた。

 中国が南シナ海に石油掘削施設を設置したことで、長年続いてきた中国とベトナムの確執に火が付いた形になっている。

 ベトナム政府は、国内の政治的思惑から国民の「ガス抜き」をするために反中デモを認めることもあった。
 しかし、ベトナムの発展は外国からの投資に大きく依存しているにもかかわらず、今月13、14日の反中暴動で投資先としてのベトナムのイメージが損なわれたことから、ベトナム政府はデモの禁止にかじを切った。(c)AFP/Carol HUANG


レコードチャイナ 配信日時:2014年5月19日 10時55分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=88289&type=0

ベトナムから中国人労働者約4000人が19日に帰国へ―中国メディア


●18日、中国政府の部門間作業グループがベトナム・ハティン省の工場建設現場を訪れ、デモ隊の襲撃に遭った中国人労働者を見舞った。専用機や船舶を派遣し、19日に約4000人を帰国させる予定。写真はベトナムの反中デモ。

  2014年5月19日、人民網によると、中国外交部のウェブサイトは、18日に反中デモによる中国人負傷者が中国政府の派遣した専用機で帰国した後、同政府の部門間作業グループがベトナム中部のハティン省にある台湾系鋼鉄工場の建設現場を訪れ、デモ隊の襲撃に遭った中国人労働者を見舞ったと発表した。

 グループ長の劉建超(リウ・ジエンチャオ)外務次官補は中国人労働者らに対し、慰問の意を伝え、
 「襲撃事件の発生後、党と政府は皆さんの安否を気遣っていた。
 皆さんを帰国させるために、早急に専用機3機と船舶4隻を派遣する」
と述べた。

 これに先立ち、作業グループはハティン省人民委員会のダン・コック・ハン副委員長と会談し、中国人労働者を帰国させるための船舶派遣について協議を行った。
 ハティン省は交通や安全、出入国検査、税関などの各方面で協力する意向を示している。

 作業グループはさらに同省のブンアン港を訪れ、船舶の停泊位置などを実地調査し、港の責任者と船舶の出入港や旅客登録などについて話し合いを行った。
 約4000人の中国人労働者が5月19日に帰国する予定だという。



【輝かしい未来が描けなくなった寂しさ】


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